一章 始まりの異議

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「えっとですね…その日は熱があったんで病院行ってたんです」 横山はポケットをゴソゴソと漁り出して 「これその日病院で会計の時に貰った領収書です」 「これで無罪じゃないか?」 或木が安心したのも束の間 「或木さん……証拠見てくれました?;;」 御霊がいくらか困っている 「こ、これは!!」 証拠の中に二枚写真があってその内一枚の写真が警察が来た直後に取られた写真の中に横山が写っていたのだ 「おいおい……これじゃ横山さんが二人いたことになるぞ…」 「写真は揺るぎない証拠だな…」 或木は肩を落とす 「でもこっちには領収書が…!」 横山が言うと 「裏裁判は検察側が優先ですから、捏造と言われてしまうとそれまでなんです…」 御霊は残念だ、と顔をしている 「見た感じ嘘はついてませんね」 或木がそう言うと 「なら、写真が偽物になるってことだな」 と、或木が言った 「だとすれば今回立証しないといけないのは写真が嘘であるってことですね」 御霊が言った 係官が 「被告人、弁護人入廷してください」 と、言うと 「最後に聞きます。ほんとに行ってないんですね?」 或木が聞くと 「はい……」 そう言うと三人は控え室を出た
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