序章 始まりの出会い

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内心で自分の感覚を疑った。 そんなことがあるはずはないと。 結界を破るには、その結界を張った者と同等以上の力が必要だ。 もし力の足りないものが破ろうとすれば、力のはね返り受け、下手をすれば命を落としかねないからだ。 確かに人間にも高い呪力を持つ者は存在する。 その高い呪力を持った人間でも、精霊の持つ霊力とでは大きな差がある。 従って、人間には精霊のはった結界を見つけることは出来ても、破ることはできるはずがない。 感じられる呪力は間違いなく人間のもの。 それなのにこの人間は、確実に自分の結界を破ってきている。 しかもこの呪力は……。 ――我と同等、いや……それ以上か
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