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私は自分勝手で馬鹿だった… 気付いた時にはもう手遅れだった…       厚くんはニヤケながらこう続けた…       『俺がなんで医者になったかわかる?』       『………』     私が答に困っていると厚くんは更に話を続けた。       『俺、人間の臓器が好きでさー。あの触った感触とか堪らないんだよね。 でもさー病人の不健康な臓器ばっかり見てるのに飽きちゃってね… 健康な人間の臓器を見てみたくなったわけ。 でコレクション始めたのよ。』     厚くんはここまで話すとリビングの奥にあった黒いケースを私の前に持ってきた。 そして誇らしげにケースを開け中のコレクションを見せ始めた… 透明の液体の中に臓器らしいものが… 瓶に一つずつ丁寧におさめられていた…     私は吐き気がして洗面所へ走った…     私がリビングに戻るとケースは元の場所に戻されており厚くんは尚も話を続けた…     『これだけの臓器集めるの苦労したよ。一人一つしか取らなかったから… あと一つでコンプリートなんだけどね…』         『麻美ちゃんの…僕のコレクションに加えたいな。』          確かに厚くんはこう言った……………         麻美ちゃんの『心臓』をと…………
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