infection

感染ｰ2ｰ

「う…わ。」

部屋の中は6台のﾊﾟｿｺﾝが設置されていた。

どうやら全部種類が違う。

「適当に座って。」

雅人は由香のﾊﾟｿｺﾝをいくつかのｹｰﾌﾞﾙに繋いだ。

「どうするんですか？」

「とりあえずこれがﾊｯｷﾝｸﾞされてるかどうか確認する。」

私はなんとなく彼の隣に立って、ﾃﾞｨｽﾌﾟﾚｲを覗いた。

ｶﾀｶﾀｶﾀ…

部屋にはｷﾎﾞｰﾄﾞを叩く音だけ響いた。

「ｳｨﾙｽﾊﾞｽﾀｰはあんたが入れたの？」

「あ、はい。由香はそんなにﾊﾟｿｺﾝ使えないんで。」

由香は、とにかく不器用だった。

「…消えてる。」

ﾎﾞｿﾘと雅人が呟く。

…やっぱり…。

「おい。」

「え、はい。」

呼びかけられて、急いでﾃﾞｨｽﾌﾟﾚｲの方を見た。

ﾃﾞｨｽﾌﾟﾚｲには、

『Mail』

の文字。

新着…ﾒｰﾙ…？