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何故か、背筋がゾッとして鳥肌が立った。
『カチッ』
ワンクリックしてメールを開く
『COMPLETE』
本文には、それだけ。
「馬鹿にしてんのか…?」
雅人は鼻で笑い、送り主のアドレスを確認しようとした途端、
「!?」
『メールを削除しました。』
雅人は舌打ちすると、猛スピードでキーボードを叩いた。
私はただ、呆然と画面を見つめた。
完了?
完了って何?
何が完了したの?
由香の死?
ふざけてる。
「やられた…。」
雅人は力の抜け切った声だった。
「ウィルスが仕込まれてたんだよ。メールを開いた数秒後に削除されるように。」
「復元も無理?」
「ああ。さっき急いでやったけど無理だった。ただ者じゃねぇな…。」
雅人は大きくため息をつき、呟く。
「気に入らねぇ…。」
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