感染ー2ー

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「二人共、パソコンについての情報が入ったぞ!」 勢いよく東和が入って来たので、とりあえず目線だけ向けた。 「二人してすごい顔してるな。大丈夫か?」 私はその問いには頷くことが出来なかった。 「被害者全員の部屋にパソコンがあった。しかもその内の5割りが原因不明の故障中。」 「被害者って今どれくらい?」 テーブルにひじをつきながら雅人は煙草に火をつける。 「15件だ。あくまで類似した事件の件数だけど。」 こんな異様な事件が他にあるわけないと思うけど…。 「奈々ちゃん、もう7時になるし送っていくよ。」 気が付いたら既に3時間も経っていた。 「有難うございます。」 私はわたわたとコートや鞄を手に持ち、雅人の方を見た。 「あの…これからもよろしくお願いします。」 そしてぺこりと頭を下げた。 「ん。」 短い返事が聞こえたのを確認して、私は顔を上げた。 「じゃ、行きましょう。」 私は、賭に勝てるかもしれない。
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