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告別式が終わると、警察に呼び止められた。
「本庄奈々さんですね?」
ドラマのように警察手帳を見せられた。
私は泣き腫らした目を擦り、小さく頷く。
「少々お聞きしたいことがあるんですが。よろしいですか?」
「…はい。」
「由香さんにここ最近何か変わった様子はありましたか?」
警察官の質問に私は首を横に振る。
「ありません。」
「何かを苦にしていたとか…」
「ありません。有り得ません!」
私は刑事の声を遮るように大声で叫んだ。
由香の死因は出血多量だった。身体中をナイフでめった刺しにされていたのだ。しかし凶器のナイフは、
由香が握っていた。
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