674人が本棚に入れています
本棚に追加
「まさか本当に女子高生連れてくるとはねぇ…。いいの?こんなことして?」
男は長い髪に黒いジーンズ、白いトレーナー姿。耳にはピアスを3つしていた。
こんな人が、凄腕のプログラマー?
「彼女には協力して貰いたくてね。お邪魔するよ。」
東和はそう言うと更に部屋の奥へ入っていく。
「横暴だなぁ…兄ちゃんは。」
ぽそりと男が呟く。
…兄ちゃん?
「お、弟さんなんですか!?」
「まぁね。6歳も離れてるけど。」
なるほど…。どうりで親密な訳だ。
「で、いつまでそこに立ってるつもり?」
「え?」
確かにここは玄関の前。
「仕事を受けるか検討するから、とりあえず中入りなよ。」
男は面倒くさそうに言ったが、私の前にスリッパを出してくれた。
「お邪魔…します…。」
私はおずおずと中へと入って行く。
最初のコメントを投稿しよう!