SCENEⅢ:Butterfly

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森の中を飛ぶ、二匹の妖精。 飛ぶ速度は、ゆっくりではなく、速い。 顔には焦りの色がある。 時折、背後を気にしているところを見ると、どうやら何者かに追われているらしい。 と、白い羽の妖精が、何かの気配を察知した。 「マオ!危ねえ!」 そう言って、彼は黒い羽の妖精を突き飛ばす。 すると次の瞬間、飛んできたボール状の檻が、白い羽の妖精を捕えた。 檻は獲物を捕えると、その場にフワフワと浮き留まっている。 「ジュドー!」 黒い羽の妖精――マオはハッとし、彼の名を呼ぶ。 「ボクに構うな!逃げろ!」 「でもっ……!ジュドーをおいてくなんて僕……嫌です……!」 マオは嫌々をしながら、白い羽の妖精――ジュドーに言った。 と、その隙に飛んできたもう一つ檻が、マオを捕えた。
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