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彼女はその場で止まり(なんの音だろう?)と思い押入の方へ行った。
押入の前につき彼女が恐る恐る押入の扉を開けると、そこには昔飾っていたお雛様があった。
その瞬間金縛りにあい彼女は身動きも声を出すこともできなくなった。
お雛様の顔を見ると、目から赤い涙を流していた。(誰か助けて…)心の中で助けを求めた。するとお雛様が
「ワタシヲカザッテ。マイトシ3ガツ3カハワタシヲカザッテ」
と言ってきた。
彼女は(わかったから助けて)心で叫ぶと、金縛りはとけた。
それからは、毎年3月3日にはお雛様を飾るようにすると、再び怪奇現象が起こることはなくなった。
人形には、人の心が宿りやすい。
人形が動いたりするのはそのせいだ。
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