717人が本棚に入れています
本棚に追加
次の日の朝、気になった僕は再び赤松の所へ行った。
そこに、お姉さんの姿はなかったが代わりにおじいさんがいた。
「おじいさんも上を見てるんだね?」
僕は聞いた。
「ぼくは、おじいさんのほかに誰か見たのか?」
おじいさんは聞き返した。
「うん、綺麗なお姉さんがいたよ。」
「もしかして、この人か?」
おじいさんは、僕に写真を見せた。そこには昨日のお姉さんがいた。
「うん。」
僕は言った。
「実はな…」
おじいさんは語りだした。
話によるとそのお姉さんは、昔おじいさんと付き合っていた。でも、お姉さんは金持ちの貴族、おじいさんは農家出身だったから付き合うには差がありすぎた。
そこで、二人で夜逃げをすることになったが親にバレてしまい、数日後に二人で首吊り自殺をしようとしたらしい。それが、あの赤松だ。
お姉さんは自殺してしまったが、おじいさんは途中で怖くなり逃げたらしい。
お姉さんの霊は今もあの時のままで、おじいさんを待っているのかもしれない。
最初のコメントを投稿しよう!