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ズ…ズズッ……
聞こえるのは、
翠爛の血を吸う音と…
「ぁッ…//ンンッ……ハァ」
少しだけ感じている翠爛の甘い声……
それそろ、
離してやらないと、
今度は翠爛が貧血を起こすだろうな。
と思って…
翠爛を離そうとした時…
ガチャッ…
「姫様…?昼食はどう……」
瀧が入って来て、
俺のしている行為に目を見張る……
「ク…ラン……貴様ッ…!」
瀧の怒号が、
部屋に響く…――
ツカツカッ…
小走りで近付いて来て…
「姫様を離せ。
お前を、処刑にするよう王に進言する。」
鋭く睨みをきかせて、
俺を見る瀧。
別に怖くなんてないし、
どうにかなるのだ。
別に、満に言われても困らないが……
他の城の者に言いふらされて騒ぎになるのだけはごめんだが…;
そんな中…
「瀧は黙っていなさい。私が、クランに血を飲んでッて頼んだのですから。」
俺に抱き着かれたまま、
瀧に言う。
その言葉を聞いた途端に瀧の顔が歪む。
「姫様は、クラン……いや…コイツがヴァンパイアだとご存知だったのですかッ?!!!!」
「えぇ。」
俺の前で、
勝手に進められる話。
正直、面倒だ。
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