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コンコンッ…―― 歯切れよく、 軽快に扉を叩く。 『どうぞ。』 と中からは、 瑛の声がした。 「失礼する。」 ガチャッ。 と開き、軽く礼をしてから前に進み出で…… 瑛とある者の元へ ゆっくりと威厳を見せ付けるかねように…… 堂々と歩く。 「瑛様。それに… 父上。母上。 談笑中失礼します。」 また、 そこで軽く頭を下げると…… 「クラン……」 と、リズこと母上が呼び掛けて来た。 「何ですか?母上。」 丁寧に返答を返すと… 「クランに、その言葉遣いは気持ち悪いから…普通に喋って頂戴?」 と、ニコニコ顔で言われた為に…… 「あぁ。分かった。」 と言う。 すると、 今度は父上から… 「此処に来たと言う事は、分かったのだろう??お前が人間界に来た理由が。」 神妙に聞かれるが、 まどろっこしい。 結果は、 ただ一つ…… 「あぁ。それに、どんなに逆立ちしても翠爛と、結婚など出来ない事もな。」 .
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