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そう答えると…
「おぉッ♪流石は私の子供だッ!!!」
と、嬉しそうに笑いながら言うが……
これがまた腹が立つ。
ギロッ…
と、父上を睨み付けると…
笑顔で...
「すまんな。」
と言ってくる。
明らかにそんな事は1㍉も思っていないだろう。
余計に腹が立つが、
翠爛と一緒にいれないという事は……
変えようのない事実。
もう仕方のない事だと自分に言い聞かせ…
「本当に卑劣だ。化け物(ヴァンパイア)は……
俺も化け物なんだがな」
自嘲気味に言い…
「最初から、仕組まれていたんですね??
満も当然、知っていたのだろうな。」
言葉に出してみて、
ようやく気が付く。
大切な娘を、
いくら愛し合っているからと言って……
そう易々と化け物にくれてやる訳がなかったんだ…――
と、そして…
そんな事を平気でする人間も、
十分に“卑劣”だな。
と、心の中で呟き…
「俺に術を掛けたのは、父上から翠爛との婚姻話を聞いた時か??」
と、口を開いた。
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