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ただ今の時刻am10時、ショッピング街ということもあり人も大勢行き交う、辺りを見渡せば恋人同士であったり家族連れであったりが見受けられ私は
さっきから周りの視線や右手に巻いた腕時計が示す時刻ばかり気にしていた。
『・・遅い。大体時刻指定したのはどっちだと』
事の始まりは昨日まで遡る。
うちの学院では毎年2月14日を聖なる日と定め何らかのイベントを催す、ゲームや模擬店。
言わば文化祭に似た感じのものである。
うちのクラスは今年は喫茶店を催す事となった。
その役割を決めるクラス会議、私は李瑚により罠にハマった。
「えーと、クラスの買出しなんだけどやっぱり御崎さんに頼もうと思うの」
明らかにそれは私に反感を持つ女子の嫌がらせ。
買出しと言えば聞こえはいいものの多種多様に買う物があり荷物だけでも結構な量になる。
そのことを知ってのことだった。
私はわざわざ反論するのも馬鹿らしく黙っていると李瑚が席を立った。
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