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― 明日、時計台に10時 ―
そう言ったのは葵の方、私は朝からクローゼットにしまい込んでいる。
洋服を引っ張り出し何着モノ洋服とにらめっこする羽目となってしまった。
『不覚・・別にデートじゃないんだから』
そう思いながらも服装や髪形が必要以上に気になっている自分にまた戸惑ってしまう、約束の時刻から待つこと10分。
行き交う人の波をすり抜け私の待ち合わせの相手、葵がやってきた。
「ごめん、ゆりあサマ。怒ってる?」
『・・・・・怒ってないわ。行くわよ』
私は謝る葵をよそに身体の向きを変え与えられたメモを見ながら必要なモノが揃う大きなショッピングセンターに行くことにし歩き出す。
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