493人が本棚に入れています
本棚に追加
「もう、起きてる。
遅かったな。どうせまた馬鹿のせいだろ。」
兄は制服に、ネクタイを巻いて結んでいた。
「アハハ…。」
乾いた笑いしか出ない。
「誰が、馬鹿ですか?」
「あんただよ、くそ親父!」
「弦、そんな口の聞方を教えて育てた覚えがないんだけど…」
兄は、フンと鼻で笑い義父の横を通った。
「あっ、そうそう…あまり時間が無いぞ。」
「え!?」
兄の部屋にあった時計を見た。
針が指した場所は、7時15分だった。
あれから、約1時間経っていた。
最初のコメントを投稿しよう!