居たんだ…居ましたよ。

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「もう、起きてる。 遅かったな。どうせまた馬鹿のせいだろ。」 兄は制服に、ネクタイを巻いて結んでいた。 「アハハ…。」 乾いた笑いしか出ない。 「誰が、馬鹿ですか?」 「あんただよ、くそ親父!」 「弦、そんな口の聞方を教えて育てた覚えがないんだけど…」 兄は、フンと鼻で笑い義父の横を通った。 「あっ、そうそう…あまり時間が無いぞ。」 「え!?」 兄の部屋にあった時計を見た。 針が指した場所は、7時15分だった。 あれから、約1時間経っていた。
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