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しかし、私はそれで良いのだ。いや、遅くなった方だ。
「ああ…朝練があるの。」
「朝練?図書部に?」
兄の問いかけに、首を縦に動かした。
「それは、オカシイね。」
「全然、おかしくないよ。それに、朝の図書室は気持ちが良くて…。余った時間は、好きな本も読めるし…。」
兄は、目を細めこっちを見つめた後、納得したのか笑みを浮かべた。
「そっか…分かった。面白い本があったら教えてね。」
「うん!じゃ、行ってきますか。」
玄関を出るまでは、ゆったりとした動作だったが、扉が閉まると同時に慌てて自転車に乗り、学校に向かった。
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