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(頼めるのこいつだけなんだよな。周りの奴等お堅いし)
…………。
「なぁ、わりぃ、問題集写させてくんね?」
そう言って片目をつむって片手でごめん、というジェスチャーをする立花。
「だからいつも言ってるだろ、課題忘れんなよって」
僕は呆れたようなため息を吐いてみせる。
「だからわりぃって! な? 頼むよ、次はちゃんとするからさぁー」
(んな訳ねぇじゃん。勉強するくらいなら女と遊ぶし)
「仕方ないな立花は。ほら、今回だけな」
僕はそう言って、解答済みの問題集を立花に渡した。
(ほらな、楽勝)
「わり、すぐ返すから」
「解ったよ」
立花は席に戻り、問題集を写し始める。
「おはよー伊坂、相変わらずだねぇ立花優一は」
(あんな奴がなんで同じ高校なんだ……)
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