DEEP

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  朝。 2匹はまた旅に出た。。。 細い道を行き、公園を通って… どんどん遠くへ歩いて行く…。 テクテク… 2匹の足音だけが聞こえる。 だが、数時間後… 1匹の足音が消えた。 “ガラガラ” という音と共に・・・。 黒「ぅ…うわ―――!!!」 天「黒!大丈夫???」 黒「・・・。」 天「黒―――――!!!」 黒が崖から落ちてしまったのだ。 天津は遠吠えをして 必死に助けを呼んだ。 少しして、ガサガサ… と音がしたと思うと “バ―ン” と言う音と共に天津が倒れた。 血だらけで・・・・・・。 天「く…ろ…。   ありがとう。   …ごめんね。」 最後にそう言い残して・・・・・・。 「ったく…  最近は野良が多くて困る。」 と、天津を撃った方の男が言った。 「でも、何も殺す事なんて…。」 と、もう一人の男が言う。 「仕方がなかったんだよ。  さぁ、行くぞ。」 と撃った方の男は さっさと去って行った。 「でも…  こんなに小さいのに、  可哀想に…。」 と、もう一人の男もそう言い残して去って行った。 その後、黒が自力で戻ってきた。 黒は血だらけで倒れている天津を見て、 「天…津?どうしたの?目を開けてよ!ねぇ?!うゎ―――!!!」 と、嘆き悲しんだ。 そこには黒の泣き声だけが深い深い森の中に響き渡った。
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