~天津と黒之介の出逢い(天津編)~

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―――――数日後。 鈴は天津を連れて森の中へ入って行った。 そして、天津を森の中へ置いて帰ろうとした。 だが、天津は鈴に付いて来る…。 鈴は天津が可哀想になった…。 でも連れて帰ろうとは思わなかった。 どんどん進んで行くと天津が付いて来なくなった。 天津は草と木の間に引っかかってしまっていたのだ。 それを見て 「今のうちだ。」 と思い走って鈴は帰ってしまった。 ………残された天津は 「クゥーン。クゥーン。」 と鳴いて鈴を呼んだ。 しかし、鈴は帰って来ない。。。 天津は鈴に言われた最後の言葉を思い出していた。 『アンタなんてもう要らないのよ!!』 そう言われたのだ。 「どうして?僕…何かした?どうして鈴ちゃんは僕を置いて行ってしまったの?」 天津はそう呟いた。 空が暗くなってきた。。。 天津は、お腹が空いていた。 草と木の間から抜け出せた天津はテクテク歩いてある家の前にいた。 家の中からは良い匂いがしていた。 天津はその匂いにつられて家の中へ入っていった。 すると、その家に住んでいる女性に会ってしまった。 女性は天津を見て 「何だい?この仔は。あっちへお行き。」 と言い、天津は摘み出されてしまった。 天津はまたトボトボ歩き出した。 天津はお腹が空いて死にそうだった。 桜が咲いている。。。 天津は桜の下で倒れてしまった。 ………天津が目を覚ますと、黒い一匹の犬が覗き込んでいた。 その仔犬は後に天津の大親友になる。 その仔犬は天津に言った。 「大丈夫?食べ物…はい。」 と…。 そして、食べ物を渡してくれた。 「ありがとう。大丈夫だよ。君…名前は?」 と言うと、その仔犬は答えた。 「黒之介だよ。ねぇ、一緒に旅をしない?」 …と。 これは黒と天津の出会いの話。 その後の話はまた………。   END
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