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目を開けた刹那、その声が俺の耳に届いてきた。
そして、俺の目の前で黒い煙が渦巻いている。
遠吠えしているフレイム・タイガーや、そこら一帯の草原を見る限り、俺は生きているということがわかった。
俺はすぐにフレイム・タイガーとの距離を広げ、先程声のした方向へ顔だけ向けた。
……ところが、そこには誰もいない。
「どこにいんだよ?」
「キミが黒焦げになっちゃう前に、この子が炎を打ち消してくれたんだよ。お礼くらい言ってくれないと」
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