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次は右に気配を感じてトリガーをひく。
が、手応えはなく、かわりに正面から銃撃を受ける!
ローラーダッシュとターンピックを使い、ATを激しく回転させながら直撃を避け、また後退する。
「くそ!このままじゃもたない。」
その時、通信機からゲイブルの声が聞こえてきた。
「どうした?
逃げ回ってばかりでは勝てんよ。」
「クッ、どこだ‥。 ヤツは…。」
ガルロは覚悟を決めた。
また左側面から銃撃がきた!
が、
今度はATを少しだけスライドさせただけで、スコープドッグに向かって突進した。 同時に火炎放射器のトリガーを絞る!
予想外の動きに、スコープドッグは後退した。
それを更に炎が追う―
ガルロがこの火器を選んだのには理由があった。
一つは、ガルロの射撃の精度が悪いからであった。 火炎放射ならば多少の照準のズレは関係なく攻撃でき、目眩ましにもなる。
もう一つは、マッスルシリンダーの過熱を少しでも助長しようとの目論みだった。
ガルロはATを横道に入れると、全速力で移動して、スコープドッグの退避予想経路に先回りさせた。
ちょうど角を出た時に、至近距離で正面から向かい合った!
そのまま肩口からスコープドッグめがけて突進する― が、
サラリと躱されてしまった。
ゲイブルはスコープドッグにヘビィマシンガンを構えさせる。
しかし、ガルロも盲滅法火炎を撒き散らした。
そしてお互いにまた距離をとった。
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