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ガルロはL字型になった通路で足を止めると、まだ使いかけの火炎放射器のボンベを外し地面に置いた。
そして予備のボンベを装填する。
その時、スコープドッグが腰だめにマシンガンを構えて迫ってきた。
ガルロはATを後退させながらサブマシンガンの照準を地面のボンベに合わせた。
スコープドッグが角に姿を現した刹那、ボンベを打ち抜いた。
ドドドォオオォーン!
まるでナパーム弾を炸裂させたように巨大な火柱が上がった。
さすがにゲイブルも、この攻撃にはたじろいでスコープドッグを後退させた。
ガルロは、今度はその炎の中へATを突進させた。
炎の中からスコープドッグが出てきた。
と、それを追うかのように青いATが炎から躍り出て、容赦なく火炎を撒き散らした。
しかし、ゲイブルは余裕のはずであった。
なぜなら、火炎放射器は対人用の兵器で、長時間火炎に晒されなければATを破壊できない事を知っているからだった。
しかも、まだ一撃も食らっていないのである。
だが、こうも追い立てられて、少し苛立ってきていた。
「調子に乗りおって!」
ゲイブルは火炎を避けるのを止め、足を止めてヘビィマシンガンで応戦を始めた。
さすがに至近距離での直撃はファイティングバックスの装甲も保たないので、ガルロはまた距離をあける。
ゲイブルは仕留めにかかった!
猛然とスコープドッグを前進させる。
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