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ここの墓地にいる人は、とても寂しい葬式をした人だけ。
身内も少なく、泣いてくれる者もいない葬式…
そういう人たちは、僕が守ってる墓地へ来る。
当然、誰も墓参りには来てくれない。
だから僕が、綺麗にする。
これは仕事の内じゃない。
だけど、可哀想でしょ?
僕だってその気持ちは痛いほど分かる…。
「あんたも大変だなぁ。こんな仕事してよ。まだ15、16歳くらいだろ?見た目的に。」
「あ…まぁ…。でも、この仕事が存在理由なんで…」
「なんかわかんねぇけど…頑張れよ?」
「…ありがとうございます。」
死人に励まされることが多い、僕。
年齢のせいだろうか?
確かに、16歳の子が、こんな仕事をしてたら同情する。
だけど僕は歳をとらない。
数年も前から、16歳のまま。
「さぁ、天界に魂を送りますよ?準備は大丈夫ですか?」
「ああ、いつでも。」
北川さんは悲しくも、笑顔で答えた。
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