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ザァァー…
静かな墓地に風が吹く。
「先輩…」
ついさっきまでは隣にあった温もりが消えた。
温もりが消えることが、こんなにも悲しいなんて…
ふと、空を見ると光がフワフワと浮いていた。
「…こっちですよ。」
僕は涙を拭いて、優しい声で光を誘導する。
今宵もまた、命が散った…
フワフワと浮く光は、自分の名前が彫られた墓石を見つけると、中へ入っていった。
「ゆっくりお眠り…。」
僕の分まで―…
君の命はいつ枯れる?
貴方の命はいつ枯れる?
その命はいつ生まれる?
そして、いつ朽ちる?
長いようで、いつのまにか幕を閉じる人生。
死んで悲しまれない魂…
あってはいけないこと。
だけど、大丈夫。
もし、君がそうだったら…
この墓地には仲間がいる。
そして、僕が守ります。
終わることのない、
魂を持つ僕が…。
守墓地者として。
......end.....
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