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「おい琢磨~」
琢磨を呼んだのは警察官の川尻大(まさる)少年課に所属し琢磨とは縁が深い。 「よおオッサン。朝っぱらからパトカーでくんなよ。俺なんもしてねえし。」 琢磨の文句を流すように大は大声で笑い飛ばした。 「オッサンじゃなぃ!これでもまだ20代だぞ!!あんまりオッサンって言ってたら捕まえるぞコラ。・・・んっ?似合わねえなあお前の制服。標準かそれ。」
琢磨は少しムッとした。
「まぁ頑張って来いよ琢磨。これがきっかけになればお前もまともな大人になれるわ。また無茶するなよ??お前の命より大切なバイクは俺が預かってるのを忘れるなよ??」
大はそう言って琢磨にまたクラクションを鳴らし走り去った。
「ったく汚ねえオッサンだよ。」
ため息をつくとまた歩き始めた。
学校へ着くと職員室を通され校長室へと通された。 琢磨は自分を見る教師達の目が嫌だった。
(もう問題児扱いかよ)
少し嫌気がさしながら校長室へ行き、一通り話をすると担任と顔を合わせた。
琢磨は三年四組、担任は川口と言うやつれた先生である。
「君が前にどんな事をしてきたのかは聞いてるよ。頑張ってね。先生も手伝うから。」
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