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ギリシャ神話では、勇者ペルセウスが、その姿を見た全ての者を石にしてしまう怪物メドゥーサを退治した帰途、お化け鯨に襲われそうになっていたアンドロメダをメドゥーサの首によって助けたという事は有名な話です。
しかし、退治されたメドゥーサについて知っている人はどれくらいいるでしょう?
これからする話は怪女メドゥーサの話。
メドゥーサが怪物される前、彼女は美しい乙女でした。
大地ガイアを母とし、荒波騒ぐ不毛の海ポントスの血をひく大地の女神メドゥーサ。
彼女は海王ポセイドンの寵愛を受け、特にその美しい髪は他に類を見ないほどで、メドゥーサもその髪を誇りに思っていました。
海王ポセイドンもメドゥーサの髪をとても気に入っていて、いつも彼女を『美しい髪の乙女』と褒め称えていたほどです。
メドゥーサについてお話するのに欠かせないのが彼女と愛人関係にあった海王ポセイドンです。
彼について少しお話しましょう。
海王ポセイドンとは全能神、ゼウスの兄弟で彼とハデスとの三人で世界を三分し、海とあらゆる水を主宰とする大神です。
彼は海神ポセイドンとも呼ばれ、アンピトリーテという海の老人ネレウスの娘を妻としていました。
彼は常にはフォークのような先が三つに分かれた三叉の矛を持ち、彼がそれを一振りすれば、波が湧き立ち、これを伏せればどんなに荒れた海でもたちどころに鎮まると言われています。
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