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太郎は目を開けて、また閉じる。
お母さんだって忙しくても優しかった。
「お母さん、今日はクリスマスだね!」
「そうだね……。太郎、何が食べたい?」
「お母さんの作った豆腐ハンバーグが大好きだからハンバーグがいいな!」
「そうなの!
じゃあクリスマス特製の豆腐ハンバーグを頑張ってつくろうかな!」
「やったぁ!
お父さん!今日のご飯はクリスマス特製のハンバーグだって」
「そうか!じゃあ豆腐ハンバーグが出来るまで、父さんとゲームしよう」
「うん!でも、お父さんは弱いからね」
「言ったな、よし!今日は勝つからな」
夕ご飯が出来ると小さなテーブルで三人仲良く色々な話をしながら食べていた。
学校のことやお父さんの発明品の話など、笑いが止まらないくらい楽しい時間だった。
でもサンタさんの話はしなかった。
寝る時も三人で一緒に寝ていた。
僕の家にはサンタさんが来ないのも知っているし、プレゼントも貰えないのも知っていた。
でも、本当はこっそり枕の下に靴下を入れていたんだけどね。
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