始まり

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あれは忘れもしない8月だった。 ある仕事を一緒に行うようになった。しかし結果は失敗というものだった。 肩を落とす彼に励ましの声をかけるのが始まりだった。 -大丈夫⁉元気だして- 彼は -へこんでなんてないよ。大丈夫- と笑顔で返してきた。 続けて、 -今度ライブでも行かないか⁉知り合いが演奏すんだ。行く相手がいなくて…- 急な誘いに戸惑った。 彼は既婚者であたしと同じ年に近い娘がいたのだ。 しかし、上司という事もあり、断れないと思ったあたしはとりあえず快諾してしまった。 軽い気持ちで… 職場の誰かを誘って行けばいい!!そう考えていた。 その夜メールを送った。以前飲み会で酔った勢いで連絡先を交換した事があった。もちろん一度もお互いメールをした事もない。 -今日の話は冗談⁉⁉- そう送ると、 -もちろん本気だよ😃楽しみにしてるよ- そう返ってきた。 事の重大さを少し感じ始めた。 -誰か誘ってもいい⁉- 誘う事で[イケナイ事]ではない事を証明したかった。 しかし、彼は -もちろん二人でデートだ😃- デート⁉⁉⁉⁉ [イケナイ事]になる予感がした。 あたしはあたし自身に言い訳した。 これはライブに行く相手がいないから誘っただけだと…
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