第2話:雨の日限定ストーカー

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深夜、近くのコンビニへ行こうと家を出た時だった。 キ ィ ―――― ン 突然の耳鳴りが私を襲った。 高い所へ登った際に耳が詰まったような、そんな感覚に陥る。 何者かが近づいてきていると、第六感が告げていた。続いて、 「ハァ……ハァ……ハァ……」 後方から荒い息遣いも聞こえてくる。 「ハァ……ハァ……ハァ……」 足音は雨音に掻き消されているのか、全く聞こえてはこない。 「ハァ……ハァ……ハァ……」 気になって後ろを振り返ってみたが、誰もいない。 気味が悪かったが気にしないようにして、再び歩き出そうと進行方向に顔を戻した。 “アレ”が待ち構えているとも知らずに……。
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