第2話:雨の日限定ストーカー

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  「――――!?」 声にならない悲鳴。 「ハァ……ハァ……ハァ……」 私の顔から数センチの所に、人間のものではない真っ白い顔が……。 「ハァ……ハァ……ハァ……」 目はほとんど黒で、白目は少ししか確認できない。 血の気がなく、皮膚という皮膚がとにかく雪のように真っ白だった。 腰より下まである長い黒髪は、べっとりと顔にくっついている様がなんとも不気味だ。 私が後退りすると、“彼女”もそれに合わせて前に進む。 ……どうしても逃れられない。  
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