~Side司~

3/4
24人が本棚に入れています
本棚に追加
/325ページ
音が来て数日後、音は毎日読書をしている事が多かった。 俺は話してみたくて、意を決して近寄った。 『その本、面白い?』 口から出た言葉は、ありきたりな物。 音は顔を上げて、俺を見た。 間近で見れば見る程、他の奴とは違い、吸い込まれる様だった。 『面白いけど?……私はね』 『ふーん』 俺は少し緊張した。 何て言って良いか分からなかった為に、会話が途切れた。 だけど、音から目を離す事が出来なかった。 『男子達の所に行ったら?』 無言で見ていた俺に、音が言った。 俺は正直驚いた。
/325ページ

最初のコメントを投稿しよう!