第2章 喰

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シャーッ パパがカーテンを開けたらしい。 眩しい… 朝だ… 今日も学校…… でも、悠君がいないと思うと気が楽だ。 「おは。」 テーブルの上に座っているブラックが挨拶した。 「おはよ。……昨日さ…」 私は、そう言おうとして躊躇った。 「やっぱ、なんでもない。」 ブラックはカクンと首を傾げた。 「なんだよ。最後まで言えよ。気になるだろ。」 「本当に何でもないから。」 そう言って私は席についた。 ブラックは、ブラックには大きすぎるマグカップに牛乳を注いで、必死に持ち上げて飲んだ。 ガタッ 「ごちそうさまでした」 二階に上がり、カバンを持った。 「行ってきます。」 「いってらっしゃい」 ブラックが手を振って見送った。
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