第2章 喰

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次の日… 先生の口から重い一言… 「透君が…行方不明になりました…」 これで私をいじめる人はいなくなった… ちょっとした嬉しさとともにブラックの食べるものがなくなったという悲しさがあった。 お別れ… その日も私は走って帰った。 そして、机の中から名簿を引っ張り出した。 リビングに行くと、ブラックの淋しそうな背中があった… 「ブラック…」 私は名簿をブラックの前に差し出して、適当に一人指差した。 「私……この人も喰べて欲しいな…」 ブラックは悲しそうな目で私を見た。 「嘘…つくなよ」 「本当だもん!!」 私は怒鳴った。 「だから…喰べて…」 ブラックは優しく微笑んだ。
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