17人が本棚に入れています
本棚に追加
ぐすん……
ぐすん………
女の子が独り…
泣きながらとぼとぼと道を歩いていた。
……ぽふっ
頭の上に何かが乗り、女の子は上を見上げた。
ウサギの着ぐるみを着た人が女の子の頭に手を乗せていた。
「……パパ…」
『…また…いじめられたのかい…?』
ウサギの着ぐるみは、機械で変えた声で悲しそうに言った。
「……うん」
『…沙夜…負けるんじゃないぞ…。パパが……何とかしてやる…絶対……。それまでは…』
「…うん。あたし、負けないよ。」
『…いいこだ。』
ウサギの着ぐるみは、沙夜の頭を優しくなでた。
『…いつか……必ず…沙夜は幸せに…』
最初のコメントを投稿しよう!