故郷へ

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故郷へ

20🏂🏂年12月某日 政府首脳危機管理対策室 首相官邸内。 「・・・もう一度そのビデオを再生してくれ。」 と男が言った。その男はこの国の最高責任者、首相である。男の名は高村毅といった。 カタン、と音がなり再生が始まる映像は酷く解析度が悪いが誰かの頭や胸などが弾け飛んでいるのが分かった。 そして最後に子供が片手を上げ一人を指し、 「俺は相坂順平!水樹奈々の大ファンだーー‼」 といったところで映像は終わった。 「・・・。」 室内に重苦しい空気が充満する。 今ここに居るのは高村を始め関係各省庁の大臣、陸海空自衛隊の各幕僚長だ。 「つまり今回のこの事件の中心人物は相坂順平という少年だと言うのだな。」 高村が言った。 「その通りです総理。」 統合幕僚長磯田陽水大将が自信を持って答えた。 しかし、他の閣僚の顔は信じられんというものだった。 それもそのはず、相手は紛れも無い少年なのだ。
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