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桜並木を通り抜け少し歩くと白い校舎が見える。
周りを歩く生徒は新しい制服を着て笑いあっていた。
今日はここ白嶺(しろみね)高校の入学式。
新入生の笑顔の中に微妙に笑ってないやつがいた。
坂崎 真琴(さかざき まこと)
身長は165㎝で体型もいい方。
頭は…おいといて。
性格はお人好しのバカ(おい…)
なんだけど…顔が女の子並みにかわいいのがコンプレックス。
「なんで男に注目されないとだめなの?」
新入生の男子に注目され下を向いて歩いていると、前を歩く生徒にぶつかった。
「だぁ!…いってぇ~」
「わぁぁ!!ごめんなさい!すいません!」
真琴はぶつかった相手に慌てて謝り。
「なんだよ!ちゃんと前見て歩けよー」
背中を丸めて振り向いた相手を見て真琴はギョッとした。
なぜなら相手は、金髪、碧眼の外人。
名前は、久慈・アグレー・慎司(くじ しんじ)
アメリカと日本のハーフ。
父親譲りの彫りの深い顔でよく年上に見られる。
身長は180㎝
体型はがっしりとした感じなのにケンカが弱い。
外見と中身がちがうのがコンプレックス。
「ア、アイム・ソーリー」
「ぷっ!それ英語!?俺は日本人だぜー!!日本語でいいぜ―!!」
真琴のカタカナ英語に慎司は笑って言った。
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