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箱はいたってシンプルな白だった。
大きさもだいたい10㎝四方で、そんなに大きくない。
しかし、見る限りどこにも開けるところがない。
私は息を飲みながらゆっくりと箱に手を伸ばした。
カチッ
指先が箱に少し触れたときだった。
何かが開くようなそんな音が箱から聞こえた。
『あ・・・・。』
音の通り、箱は真ん中から左右に開いていた。
どんな仕掛けになっているのだろうか。
私はさらに好奇心をそそられた。
次に中身に目を凝らす。
箱の中には綿が敷き詰められており、その中央に何か光るものがある。
私はそれにそっと手を伸ばした。
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