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朝食を終えた私は、そのまま身支度を済ませた。
いつ、誰が訪ねてくるか分からない。
さすがにスッピンの寝巻き姿を他人に見せるのは抵抗があった。
その時。
"ピンポーン"
部屋にインターホンが鳴り響いた。
やっぱりね。
私はほっとしながら備え付けのマイクの電源を入れる。
『はい?』
『宅急便です。』
私は印鑑を片手にドアを開けた。
あ、いつものおじさんじゃないのか。
このお兄さんちょっとかっこいいかも。
そんなことを思いつつ挨拶を交わし、印鑑を押し、小さな箱を受け取った。
『宅急便なんて珍しい。』
私は部屋に入りながら送り主を見る。
『あれ?』
しかし、どこにも書いていない。
それどころか、宛先などを書く紙すら貼ってなかった。
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