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と、そこに
すれ違いざまにヨナの手に小さな箱が手渡された。
「!!」
「その箱の中身を門兵に見せればいい」
「……」
横目で相手の顔を確認しようとするが、コートのフードを目深に被っている。
「それから」
「…?」
「あまり騒ぐな…目障りだ」
殺気を感じヨナはスーツの下のフォルスターにいつでも手を掛けられるよう腕を組んだ。
が、コートの使いはそれ以上は何もせず、足早にその場を去っていく様子だった。
噂通り、ソレイユ王に反感を抱いている輩は何人もいる。
「肝に銘じるさ」
ヨナは肩を竦めてため息をついた。
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