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「ガレア大臣」
「例の件は滞りありませんかな」
「もちろん」
薄っぺらい笑いに薄っぺらい笑顔を返す。
今日は兄のラミーしか見当たらない。
こういった場こそ警戒すべきではないかと訝るが、気に止めることではないかもしれない。
ラミーは正装こそしているものの、漂う空気とぼんやりとした目つきは場にはそぐわなかった。
「貴女方で何やら行っているようですが、まあそれについて咎めはいたしませんよ」
「………仕事は確実にしなきゃ、上司がうるさいのですよ」
「天下に名だたるイデアも中間管理職が有ると言うわけですか」
クククッと笑うガレアに「では失敬」と言い残し、立ち去ろうとした。
その時。
会場が暗闇と化した。
to be next....
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