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「大体にして俺ぁ今回の任務の内容何もしらねーぞ!?意識がないうちにいつの間にか辺鄙な宿で目が覚めた瞬間出発って、めっちゃくちゃだろ!」
「任務発令時の会議に参加しないあんたが悪い」
「ぐっ……」
言うに言い返すことも出来ない為セラは吐き出し掛けた言葉を飲み込まざるを得ない。
「ふんっ」
と鼻であしらうヨナ。ポケットから綺麗に折り畳まれた紙切れを一枚取り出し、セラに放り投げた。
ヨナの態度にムッとくるも、紙切れを受け取って広げ、任務確認の方が先決と判断し、セラは文章に目を通す。
「………………」
「やる気出たか?」
「……じょーとぉだカスが」
ニィッと怒りを帯びた笑みを浮かべセラは紙切れをグシャリと潰した。
「俺らイデアに楯突こうなんて一億光年はえーってことをカス共の体と脳味噌に刻みつけてやるよ」
瞬間、手の中にある紙切れが炎上した。
「…………」
「…………あっ」
「お前と言う奴は……任務状兼関所の通行手形だって書いてあっただろ」
「…いや、燃やす気なかったんだ、けど」
「この暴発バカが」
「…んだと、この冷血オンナが」
取っ組み合いが始まった。
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