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「ダメダメじゃん私」
今までの事を思い返してみると、彼が私に愛想を尽かすのにも納得できた。
「自業自得だったよ」
相変わらず物言わぬ相棒に語りかける。
そしてふと思い立つ。
――半月って何だか私みたいだな。
半月が満月になる為にはもう半分必要。
半月は満月になってその輝きを増す。
私も彼がいなきゃ半人前。
彼が一緒に居るから幸せで笑っていられる。
私にとって彼は二人目の彼氏。
前の彼には女を感じない、疲れた、そう言われて振られた。
――振られて当たり前だな。
だけど彼は文句も言わず、こんな私を受け止めてくれていた。
それに気付けなかったのは私。
――最低なのは私の方だ。
様々な事への後悔でポロポロと零れ落ちる涙。
冷えた体が余計に悲しみを誘う。
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