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恵が剛の体についていたボディーソープの泡をシャワーで綺麗に洗い流すと、今度は剛が恵の身体を洗い始めた。
「恵、ごめんな。こんなにアザだらけにしちゃって……。俺はお前が憎くて殴ったり蹴ったりしてるわけじゃないんだ。逆にお前が可愛くてしょうがないんだ。だからお前の前じゃ素直な自分でいたいんだ。こんな父親だけど、これからも二人でやっていこうな」
剛は恵の胸を鷲掴みにするように洗いながら言った。
恵は無表情のまま黙っていた。
暴力を振るった後は手の平を返したように急にやさしくなる。
そして、その後は……。
恵の身体についた泡をシャワーで洗い流すと剛はそっと恵の唇にキスした。
初めはソフトだったが次第に剛の舌は恵の口の中に侵入し、恵の舌に絡みついてきた。
恵の表情は相変わらず無表情だった。
恵にキスしたまま、剛はアザだらけの恵の身体を愛撫し、揉みしだき、弄ぶように撫でまわした。
そして剛は恵の足を広げ、ギンギンに膨らんだペニスを恵の中に挿入した。
それでも恵は無表情のまま、何の抵抗もしなかった。
こんな事は日常茶飯事でもう慣れっこだった。
下手に抵抗すればまた殴られる。
昔はよく逆らって、何度も殺されかけたことがあった。
こんな事は恵が8歳の頃から続いていた。
それは恵の母が死んでから間もないことだった。
こんな生活がいつまで続くんだろうか……?
恵はいい加減、こんな剛との生活にウンザリしていた。
できれば、普通に生きたかったな……。
でも、それさえももうどうでもよくなった。
目の前の男は実の娘に挿入し、激しく腰を動かしている。
前から思っていたが滑稽だった。
こんな男の血が自分にも通っていると思うと吐き気がした。
もう今日で終わりにしよう……。
剛が射精した直後、恵はそう決意した。
何度心の中で実行したか分からない。
だけど、後一歩のところでブレーキをかけていた。
だけど、もう限界だった。
今夜、剛を殺そう……。
恵は剛の醜い体をバスタオルで拭きながら頑なにそう決意した。
【続く】
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