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米山君は立ち上がり石井君の所まで行った。
「何してるんですか!いつまでもスネてないで戻ってきて下さい!どこまで皆に迷惑かけたら気が済むんですか!?僕達の優しさに甘えないで下さい!!」
その瞬間皆も立ち上がり「石井君戻ってきて下さい!」
「僕達は怒ってないんで戻ってきて下さい!」
「スネてばかりいないで戻ってきて下さい!」
黒田先生は驚いた!
だが「お前ら黙想しとけって言ったやろ!座って黙想しとけ!!」と怒った!
しかしもはや俺達に石井君を見捨てる事はできない!
俺達は黒田先生の指示を無視して石井君に訴えた!
だがそれでも石井君はただ泣いて部屋に閉じこもるだけ。
黒田先生はこの状況を見かねて仕方なく手を打った。
「石井。荷物まとめろ。これ以上寮を荒らされるわけにはいかん。」
だが石井君はそれもしない。
仕方なく黒田先生は石井君の荷物をまとめ、無理矢理に単独室へと連れていった。
そして黒田先生が戻ってきたのはもうすでに九時。
俺達は結局紅白歌合戦を見れないまま就寝した。
俺達の頭の中はモヤモヤで一杯だった。
だが次の日の朝黒田先生は特別に集会を開いた。
皆がモヤモヤしたままではいけないと判断したのだ。
石井君は単独室から出され俺達の前に立った。
正直昨日は皆カナリ怒っていた。
この集会たぶん荒れると俺は予想した。
だがそれは違い、皆は石井君に優しい言葉をたくさんかけてやった。
石井君も予想とは違い驚いた様子だった。
そして皆のあまりの優しさにまた涙し、心の底から皆に謝った。
こうして石井君が戻り一緒に朝ご飯を食べた。
そこでまたもや俺は驚いた。
朝ご飯は何とも豪華なお節料理だったのだ。
いや。
豪華かどうかはわからない。
だが俺達には信じられないほど豪華に思えた。
俺達は石井君と一緒に仲良く食事をしたのだった。
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