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それからあゆみを思う日々が続いた。
会いたくてたまらなかった。
そんな時に失恋の曲などを聞くとどこか不思議な気持ちになった。
失恋の曲を聞くともう俺とあゆみが終わってしまったというのが実感してしまうのだ。
でも俺はそんな事を信じたくはない。
いや。信じられないのだ。
俺はまだあゆみが隣にいるような気がしてふと隣を見てしまう。
だけど俺の隣にはあゆみはいない。
俺はあゆみがいた時に何故もっと大切にしてやれなかったんだと悔やんでいた。
あゆみはもうすでに新しい道を辿っているだろう。
でも俺だけはまだあゆみがいた頃の日々をひたすらに漂っていた。
忘れられない………。
あゆみを好きになった事を後悔した事もあった。
だけどこんなに好きになれたのはあゆみだから。
あゆみ以外の女ならこんなに好きにはなれなかった。
こんな形にしてしまったのは俺自身。
俺は自分を悔やんだ。
そして友達も半年前とは違う………。
だからまた悪友と遊んでしまう。
そして罪を犯す。
結局俺は変わったつもりが俺だけ半年前のまま。
俺一人だけ取り残された。
むなしかった…………。
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