プロローグ

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「ここが職員室だ」 俺は少し目線を上げた。そこには確かに職員室と表札がある。 良かった。こいつの感じからして理科室とか連れて行かれるのではないかと不安だった。 「そうか。サンキュー」 「じゃあな」 軽く手を上げてそいつは意外にも簡単にその場を去って行った。 「なんなんだ……まぁいいや」 ガラガラガラ~。 「失礼します。高野先生いますか?」 職員室は朝のホームルーム前のゆったりとした雰囲気だった。 俺の担任となる予定の先生、高野先生を探した。 「おー芳野君。こっちだよ」 職員室の中では20代半ばの若い男が俺を手招きしていた。
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