母ちゃん、僕立派なニートになります

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なぜこうなってしまったかの? 俺は思わずそう自問自答せざるを得なかった。 現代の科学技術を駆使して建てられたと思われる未知の建築物に入り、見知らぬ6人の男女と共に一室の席に座らされている無職童貞の自分。 つくづく皮肉な運命だ 下を向きうんざりだと言うように俺は嘲笑を零す。別に悲惨な運命だと悲観はしていないのだが、こうも非凡な日常を送っていると、たまには朝、優雅に珈琲で喉を潤してから満員電車に揺られて会社に行く平凡な日常を送ってみたいものだ。 ドアノブが回る音が室内の静寂を引き裂く。 入って来た人物はオールバックに漆黒のスーツを身に纏った初老の男性。彼の纏う威圧感からして今回俺達を召集した、所謂このプロジェクトの首謀者、もしくは中枢人物であることは間違いなかった。 彼は歩き出し、俺達の前の壇上に悠然と立ち尽くした。辺りに緊張がはしる。そして彼は言った。 「あっ、間違えました♪」 ちょwwwwwおまwwwwwwwwww
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