金正日「わたし金正日ちゃん、漢字3つで金正日」

3/7

193751人が本棚に入れています
本棚に追加
/345ページ
両親の顔も知らなければ、名前も知らない。だから俺には本名なんてもんはない。 俺は捨て子で、小さい頃から薄汚い施設で育てられてきた。 14のころか、俺は施設を一人脱走した。だって人だらけでさ、ムラムラの処理が出来なかったんだもん。 昔から喧嘩が異常に強くてな、腕っ節だけで食っていったな。そしたらそのうち、刺青の入ったパンチパーマのお兄さん達の仲良しグループにも入ったりして。確か17の頃か。 そのうち掃除屋なるものになった。国家直々のアルバイトで、内容は単純に言えば人殺し。国の不利益、またはなり得る人間を抹消することが目的。 裏社会で有名だった俺は国家直々にスカウト。便利で、しかも後腐れもなく、万が一死んでもなんの問題もない。こんなに都合の良い奴はいなかったんだろうな。 殺しに殺した。男も女も、数え切れないくらい。元々まともな情操教育も受けてない俺だ、人殺しになんの疑問も持たなかった。だが、感情がなくなっちまった。笑うことも泣くことも、何時の間にか大っぴらに出すことはできなくなってた。 そのうち掃除屋は立派な名目を持つようになった。国が選りすぐったエリート組を混ぜた便利屋。殺し以外にも情報収集やらその他諸々もこなしたりね。まぁ、少人数の部隊が5隊。それぞれ4人編成。それが今、てめぇも所属してる"ここ"の前身。 そこで俺と同じ部隊だったのが、俺の妻になる田中瑠璃華ってのと後男女一名ずつ。 そのうちの一人がリベリオンさん家のレイヴンくん、きらっ☆ この時多分25歳ぐらいだったか。 レイヴンくんはな、華奢な体つきで少し暗くて内向的で、けど頭のキレる奴で頼りになった。時間が経つにつれて、あいつは俺らだけには心を開くようになった。 いや、今となって考えてみりゃそれも演技だったのかもな。 まぁ、いいや。続けるぞ?
/345ページ

最初のコメントを投稿しよう!

193751人が本棚に入れています
本棚に追加